「うちのキャラクターを、配って終わりにならない品にしたい」。キャラクターノベルティを任されても、どの品なら手元に残るのか、配る日に間に合うのか、不安が先に立つ方も少なくないはずです。会社の名前まで覚えてもらえるのかという迷いも重なります。
そこで本記事では、缶バッジやアクリルの品からぬいぐるみまで、品ごとの作り方と向く数の違いを整理し、配る場面と相手に合う選び方を紹介します。同じ物差しで比べられるので、社内で品を決めるときの説明もしやすくなるはずです。
あわせて、キャラクターを品にするときの作り方のコツと、作る前に確かめる権利や配るときの決まりも同じ流れで解説します。
キャラクターのノベルティが手元に残る理由
キャラクターのノベルティは、使われる品にするほど手元に残り、くれた会社や団体を覚えてもらいやすくなります。ただ、キャラクターは知られているだけでは好かれないので、親しんでもらう場面を重ねることも大切です。
使われる品ほどくれた相手を覚えてもらえる
ノベルティは、受け取った人に使われてはじめて宣伝の役目を果たします。ブリタニカ国際大百科事典も、品物を配る広告は「長期間にわたって相手に愛用されるもの」でなければならないと説明しています。
米国の販促品の業界団体ASIが2026年4月に発表した、北米と欧州の約5,000人を対象にした調査では、販促品を手元に置く理由として「役に立つから」を挙げた人が78%いました。ASIは、85%が販促品をくれた会社を覚えているという結果も示しています。
民間の調査会社ナビットが2022年9月に1,000人へインターネットで聞いた調査でも、もらったノベルティを「使用している」人は66.6%でした。キャラクターを入れるなら、まず使い道のある品を選ぶのが近道でしょう。
知られていても好かれているとは限らない
キャラクターは、名前を知られていても好かれているとは限りません。日本リサーチセンターが2026年4月に全国の15〜79歳1,200人へ、調査員が調査票を届けて回収した調査では、知っている人が68%なのに、好きな人は5%というご当地キャラクターもありました。
一方で、くまモンは知っている人が9割を超え、好きな人も40%と、調べた103種の中で最も好かれていました。
ノベルティは、キャラクターを手に取って親しんでもらうきっかけになります。名前を広めるだけで終わらせず、好きになってもらう場面として品を選ぶとよいですね。
地元のイベントでは地元のキャラが好かれる
同じ調査で、彦根市のひこにゃんを好きな人は全国では17%でしたが、近畿に住む人に限ると35%に上がりました。地元の人が集まる場ほど、その土地のキャラクターは好かれやすいのです。
自治体や地域の会社のキャラクターなら、地元のお祭りや窓口で配る場面から始めるのが無理のない進め方です。キャラクターを使った品の生かし方は、企業キャラクターの成功例でも紹介しています。
キャラクターノベルティに向く品の種類と違い
キャラクターノベルティは、絵を印刷する平面の品と、形まで作る立体の品に分かれます。版や型が要るかどうかで、少ない数への向き不向きと日数が変わるのがポイントです。
缶バッジやシールは数を配りやすい
缶バッジは、ブリキの円盤の裏に留め具を付けたバッジです。絵を印刷して切り抜き、円盤に圧着して作ります。2024年には、この工程を1台で行い1個単位でも作れる装置が登場したと日刊工業新聞が伝えました。
シールも、印刷と打ち抜きなどの加工をほとんど1台の機械で行えます。日本印刷産業連合会は、版の要らないデジタル印刷の方式もあると紹介しています。
自衛隊静岡地方協力本部は、キャラクター入りを含む4種類の缶バッジ計2万個を募集の広報用に発注しました。神奈川地方協力本部も、2026年7月に4種類のシール計8,000枚を発注しています。軽くてかさばらないので、来場者全員に渡す品に向いていますよね。
アクリルの品は少ない数から試せる
アクリルのキーホルダーやスタンドは、透明な板に絵を直接印刷して切り抜くので、版を作る手間がかかりません。静岡県工業技術研究所も、UVプリンタを使えば展示会用のノベルティなどを簡単に試作できると紹介しています。
自衛隊茨城地方協力本部は、キャラクターのアクリルキーホルダーを3種類、計3,500個発注しました。絵柄を変えた数種類を少しずつ作り、反応を見てから増やしたいときにも向いています。
ラバーやぬいぐるみはキャラの形が残る
ラバーキーホルダーは、柔らかい樹脂を金型に流し込んで作るので、キャラクターの輪郭や凹凸を形として残せるのが強みです。同じ樹脂でも、金型に押し込んで作る小さな立体のマスコットもあります。医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、25〜30mmの立体マスコットを下げたボールペン2,000本を、型と実物の確認をそれぞれ2回以上行う条件で発注しました。
ぬいぐるみやマスコットは、布を縫って綿を詰めるので、キャラクターの姿をそのまま手元に残せます。自衛隊香川地方協力本部は、顔を刺繍、服を印刷にした約10cmのぬいぐるみキーホルダーを500個発注しました。
立体の品は型紙や見本の手間がかかるぶん、平面の品より日数を多めに見ておきましょう。素材の違いはラバーキーホルダーの素材の記事、マスコットの作り方はオリジナルぬいぐるみキーホルダーの作り方で紹介しています。
品ごとの作り方と向く数を表で比べる
品ごとの違いをまとめると、次のとおりです。
| 品 | 作り方 | 版や型 | キャラの見え方 |
|---|---|---|---|
| 缶バッジ | 印刷して金属に圧着 | 無しで作れる方式も | 丸い平面 |
| シール | 印刷して形に抜く | 印刷の方式による | 平面 |
| クリアファイル | 透明なシートに印刷 | 印刷の方式による | 大きな平面 |
| アクリルキーホルダー | 板に印刷して切る | 要らない | 輪郭の形の平面 |
| ラバーキーホルダー | 金型に樹脂を流す | 金型が要る | 凹凸のある形 |
| ぬいぐるみ・マスコット | 布を縫い綿を詰める | 型紙と見本が要る | 立体の姿 |
版や型が要らない品ほど、少ない数でも頼みやすくなります。型が要る品は、数をまとめるほど1個あたりの値段が下がります。来場者全員には平面の品、話をした相手や記念に渡す相手には立体の品と、2種類を組み合わせるのもよい方法です。
配る場面と相手で選ぶキャラクターノベルティ
キャラクターノベルティは、たくさんの人に配る場面なら平面の品、記念として長く持ってほしい相手なら立体の品が合います。地域のイベントでは、種類を分けて集める楽しみを足す方法もおすすめです。
展示会や説明会は全員に渡せる平面の品
展示会や説明会では、資料と一緒に持ち帰れる軽い品が向いています。来場者の数が読みにくい場面でも、平面の品なら多めに用意しやすいからです。
実用品にキャラクターを添える形もあります。医薬品医療機器総合機構は、公式キャラクターのマスコットを下げたボールペン2,000本を、学会や業務の説明会、一般向けのイベントで配る品として発注しました。
ペンやクリアファイルのように仕事で使う品なら、キャラクターと一緒に会社や団体の名前を目にしてもらう回数も増えます。
周年や記念の品は長く残る立体を選ぶ
周年や表彰、大会の記念に渡すなら、数を絞ってでも長く飾ってもらえるぬいぐるみやマスコットがぴったりです。記念の品は飾られて長く手元に残るほど、キャラクターと名前を目にしてもらう機会も増えるでしょう。
三重とこわか国体・三重とこわか大会の実行委員会は、大会のマスコット「とこまる」のぬいぐるみを、大63個・中126個・小510個と大きさを分けて発注しました。渡す相手や場面に合わせて大きさを変えると、予算を抑えながら特別感も出せるはずです。
ぬいぐるみの形や大きさの選び方は、ノベルティ用ぬいぐるみの選び方でくわしく紹介しています。
地域のイベントは集めたくなる種類違い
地域のお祭りや啓発のイベントでは、持ち歩きやすい小さな品が好まれます。茨城県が2024年10月に18歳以上の県民1,000人へインターネットで聞いた調査では、使ってみたい反射材として、キーホルダーやシールなどの「小さくさりげないもの」を選んだ人が59.2%で最も多くいました。
小さな品を数種類に分ければ、集める楽しみも期待できます。自衛隊の神奈川地方協力本部は4種類のシールを各2,000枚、静岡地方協力本部は4種類の缶バッジを各5,000個、イベントなどで配る広報の品として発注しました。龍ケ崎市は、市のキャラクターが描かれたマンホールのふたを絵柄にした絵馬や缶バッジなどを、合格祈願のセットとして受験生などに300セット無料で配る取り組みを行いました。
ただし、種類を増やすと1種類あたりの数が減り、版や型の費用が1個あたりに重くなります。見積もりでは、種類の数ごとの値段も比べておきましょう。
キャラクターを品にするときの作り方のコツ
キャラクターを品にするときは、キャラクターを主役にしたうえで、会社や団体の名前を裏や台紙に添えるのが基本です。立体にするなら、横と後ろの絵や色の指定をそろえ、見本で確かめてから量産に進みます。
キャラの裏や台紙に会社の名前を入れる
表はキャラクターを大きく見せ、会社や団体の名前は裏や台紙、タグに入れると、絵のかわいさを損ないません。自衛隊神奈川地方協力本部が発注した100×65mmのシールは、表にキャラクター、裏にキャラクターの紹介と広報センターの場所や時間を載せる仕様でした。
ぬいぐるみなら、足の裏や縫い付けるタグに名前を入れる方法があります。国体のマスコットのぬいぐるみも、指定の織りネームを付ける条件でした。
受け取った人が「どこでもらったか」を思い出せる手がかりを、品のどこかに残しておくのがコツです。
立体にするなら横と後ろの絵を用意する
平面の絵をぬいぐるみなどの立体にするなら、正面だけでなく横と後ろの姿、色の指定をそろえて渡します。医薬品医療機器総合機構は、キャラクターの多面図、色の指定、顔のパーツの位置を書いたガイドラインに沿って作ることを条件にしていました。
後ろ姿が決まっていないキャラクターも少なくありません。神奈川大学は、マスコットの募集で背面のデザインを任意とし、無い場合は採用後に大学で作るとしていました。
絵を立体向けに整える手順は、キャラクターのぬいぐるみの作り方でくわしく紹介しています。
顔の刺繍と柄の印刷を使い分ける
ぬいぐるみでは、表情を刺繍で、細かい柄や服を印刷で表す使い分けがよく見られます。自衛隊香川地方協力本部のぬいぐるみキーホルダーは、目や眉、鼻、口を刺繍、服を印刷にする仕様でした。
印刷のうち昇華プリントは、熱でインクを生地に移して染める方法で、ポリエステルの生地に向いています。岐阜県産業技術センターも細かな濃淡の表現に優れていると説明しており、グラデーションのある柄に使いやすい方法です。
どこを刺繍にするかで表情の印象が変わります。見積もりのときに、方法ごとの見え方を聞いておくと安心ですね。
見本で形と色を確かめてから量産する
キャラクターの品は、見本で形と色を確かめてから量産に進むのが基本です。茨城地方協力本部は作る前に生地と色の見本を、国体の実行委員会は試作品の提出を求め、医薬品医療機器総合機構は型と実物の確認を2回以上行う条件にしていました。
立体にすると、絵とまったく同じ姿にはなりません。表情を直す回数を見込んで、配る日から逆算した日程を組んでおきましょう。サンプルから納品までの流れは、オリジナルぬいぐるみ制作の流れと費用で紹介しています。
キャラクターノベルティを作る前に確かめる決まり
キャラクターノベルティを作る前に、キャラクターを使う手続き、絵の権利、配るときの決まりの3つを確かめておきましょう。作り始めてから気づくと、日程が大きくずれるからです。
自分たちのキャラでも使う手続きがある
自分たちのキャラクターでも、品を作るには社内や団体の承認が要ることも少なくありません。熊本県のくまモンは、ノベルティを作って配る場合も利用許諾の申請が必要で、県庁の部署でも簡易な申請をする決まりです。
千葉商科大学も、教職員が記念品やグッズに使うときは事前の申請と完成品の見本の提出を求め、品には著作権の表示を入れるよう定めています。承認に1週間から1か月ほどかかる例もあるので、日程に入れておきましょう。
他人のキャラクターは、権利者の許可なくノベルティにできません。権利の考え方はぬいぐるみの著作権で紹介しています。
外部が描いた絵は改変の権利も契約で決める
外部のデザイナーが描いた絵は、代金を払っただけでは著作権の譲渡まで認められないことが比較的多いと、文化庁は裁判例の傾向を紹介しています。立体にしたり品を増やしたりするなら、改変の権利まで含めて契約で決めておきましょう。
文化庁の著作権テキストによると、権利を譲り受けるなら、契約書に著作権法第27条と第28条の権利を含むと書いておくことが大切です。絵を意に反して変えられない権利(著作者人格権)は譲れないため、その権利を使わない約束を契約に入れる例もあります。制作会社が描き起こしたデータを誰が持つかも、見積もりの段階で確かめておきましょう。
景品の上限と子どもに渡すときの決まり
買い物や来店をした人に配るなら、景品表示法の上限に気をつけます。2026年11月時点の消費者庁の基準では、取引の金額が1,000円未満なら200円まで、1,000円以上なら取引の金額の10分の2までです。社名入りのカレンダーのような宣伝用の品で、ふさわしい範囲のものは、景品に当たってもこの上限はかからないと消費者庁は説明しています。上限は引き上げが検討されているので、配る前に最新の額を確かめてください。
6歳未満の子どもが遊ぶぬいぐるみは、無料で配る品でも食品衛生法の決まりの対象になります。3歳未満向けのおもちゃには、2025年12月25日から子供PSCマークの表示も必要です。対象年齢と表示は作る前に制作会社と決め、詳しくはSTマークとぬいぐるみの安全基準で確かめてください。
キャラクターのノベルティをRONECTで作る場合
RONECTは、オリジナルぬいぐるみやマスコットキーホルダーをはじめ、企業のノベルティやキャラクター商品をOEMで作る会社です。キャラクターのぬいぐるみやマスコットなら、1個から量産まで相談できます。
ぬいぐるみやマスコットは1個から相談できる
RONECTは、ぬいぐるみを1個から受けているのが特徴です。数百個のノベルティだけでなく、まず1個で形を確かめたいという相談もできます。1個のときの料金は、絵と大きさをうかがって見積もる形です。
キャラクターがまだ無い会社や団体も、デザイナーと一緒にデザインから考えられます。ぬいぐるみより手軽に、キャラクターの輪郭を凹凸のある形で残したいときは、ロゴ入りのラバーキーホルダーも候補になるでしょう。
100個注文時の参考料金と期間の目安
RONECTのぬいぐるみの参考料金は、100個注文したときで高さ8〜15cmが1個1,500〜1,800円、20〜30cmが2,000〜3,000円です。約8cmで1個約1,000円の例もあり、マスコットの大きさを100個作るなら1個1,000〜1,800円ほどが目安になります。
サンプル代は別に20,000〜30,000円かかり、配送費が別になる場合もあります。500個からは価格が安くなるので、数を変えた見積もりも取ってみてください。料金表はRONECTのぬいぐるみ制作のページに、数量ごとの考え方はぬいぐるみOEMの単価と頼み方にまとめています。
期間はRONECTの場合、サンプルに約2週間、量産に約30〜40日、全体で約2〜3か月が目安です。展示会や周年の日が決まっているなら、3か月ほど前に相談を始めておくと余裕を持てるでしょう。
AIの完成イメージで社内の確認を進めやすい
RONECTでは、キャラクターの絵からAIで完成イメージの画像を無料で作っています。サンプルの前にぬいぐるみになった姿を見られるので、社内の企画会議や決裁の資料にも使えて便利です。
画像はあくまでイメージのため、実物とは形や色が違う場合があります。工場とのやり取りは中国語に対応できる日本人の担当者が受け持つので、表情や色の細かな直しも日本語で伝えられるのが安心な点です。
まとめ
キャラクターノベルティは、全員に配るなら缶バッジやシールなどの平面の品、記念に長く持ってほしい相手ならぬいぐるみやマスコットが向いています。表はキャラクター、裏や台紙には名前を入れ、立体にするなら横と後ろの絵をそろえて見本で確かめましょう。
まずは配る場面と相手、数、配る日を書き出し、品の候補を2つに絞ってみてください。
株式会社RONECTでは、キャラクターのぬいぐるみやマスコットを1個から、100個以上の量産まで承っています。品や数が決まる前のご相談も、お気軽にどうぞ。

