マスコットとは?2つの意味と語源、ぬいぐるみや人形との違い
「マスコットとは何のことだろう」。球団のキャラクターもカバンに付ける小さなぬいぐるみも同じ言葉で呼ばれていて、どう違うのか分からなくなりますよね。ぬいぐるみや人形、ゆるキャラとの違いを聞かれても、うまく説明できずに困ることもあるでしょう。
そこで本記事では、マスコットの2つの意味と語源から、ぬいぐるみ・人形・ゆるキャラなどの似た言葉との違いまでを順に紹介します。言葉の使い分けを、自分の言葉で説明できるようになるはずです。
あわせて、身近なマスコットの例と、自分たちのキャラクターをマスコットのグッズにするときの注意点も同じ流れで解説します。
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マスコットの意味は幸運のお守りと団体の象徴
マスコットには、「幸運を呼ぶお守りとして身近に置く物」と「チームや企業などの象徴になるキャラクター」の2つの意味があります。日本では、カバンに付ける小さな人形やぬいぐるみを指して使うことも多い言葉です。
本来は幸運を呼ぶお守りのこと
デジタル大辞泉は、マスコットの1つ目の意味を「幸運をもたらすお守りとして身近に置いて大切にする物」とし、多くは人形や小動物だと説明しています。日本国語大辞典も、幸福をもたらす守り神として、身近に置いたりかわいがったりする物や小動物としています。
お守りとの違いは、物だけでなく人や動物もマスコットになる点です。世界大百科事典は、ほとんどどんなものでもマスコットになりうると書いています。
チームや企業の象徴になるキャラクターも指す
2つ目の意味は、企業やイベントなどのシンボルになるキャラクターです。デジタル大辞泉は、用例として「大会のマスコット」「球団マスコット」を挙げています。
英語の mascot も、集団がシンボルとして選び、幸運を呼ぶとされる動物・人・物を指します。英語の辞書 Dictionary.com の例文には「アメリカ海軍のマスコットはヤギ」とあり、生きた動物がマスコットになることもあるのです。
語源は魔女を表す言葉で喜歌劇が広めた
マスコットは英語の mascot から入った言葉で、もとはフランス語の mascotte です。さらにさかのぼると、南フランスのプロヴァンス語で「魔女」を意味する masco に由来するとされます。
この言葉が広まるきっかけになったのが、1880年に上演されたフランスの作曲家オードランの喜歌劇(オペレッタ)『La Mascotte(ラ・マスコット)』です。日本語では、芥川龍之介の『蜃気楼』(1927年)に使われた例が、日本国語大辞典で紹介されています。
日本では小さな人形やぬいぐるみの呼び名にも
日本では、カバンや車に付ける小さな人形やぬいぐるみを「マスコット」と呼ぶことも珍しくありません。辞書の「多くは人形や小動物」という説明の延長にある使い方で、「マスコットキーホルダー」「ぬいぐるみマスコット」は商品の呼び名として使われています。
日本大百科全書(ニッポニカ)も、戦後のぬいぐるみは幼児のおもちゃから大人も持つ生活のアクセサリーになり、マスコットの動物類が人気だと記しています。「球団マスコット」ならキャラクター、「マスコットキーホルダー」なら品物、と文脈で見分けるとよいでしょう。
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マスコットとぬいぐるみ・人形の違い
ぬいぐるみと人形は「素材や形」で決まる言葉で、マスコットは「役割」で決まる言葉です。そのため、「ぬいぐるみのマスコット」のように重ねて使えます。
ぬいぐるみは布で包んで綿を詰めたもの
デジタル大辞泉は、ぬいぐるみを、綿などを芯にして人や動物の形に縫った、おもちゃの人形と説明しています。布で作り、中に綿などを詰めていることが、ぬいぐるみの条件です。
辞書には、演劇で俳優が中に入る動物や怪獣の衣装、いわゆる着ぐるみの意味も載っています。日本のぬいぐるみの元は、平安から室町時代の布製の人形「這子(ほうこ)」だとニッポニカは紹介しています。明治以降に欧米風のものが入り、大正末期には家庭の手芸としても流行しました。
人形は人の形をまねたもの全般
人形は、木や紙、土などで人間の形をまねて作ったものを指し、素材は問いません。デジタル大辞泉は、古くは信仰の対象で、中世以後に愛玩や観賞のための物として発達したと説明しています。
日本国語大辞典によると、人形(ひとがた)には、お祓いで身の災いを移して流す「かたしろ」の意味もあります。人形も昔は身代わりやお守りの役割を持っていたわけです。
デジタル大辞泉は、人形の類語に「縫いぐるみ」を挙げています。ぬいぐるみは、人形のうち布と綿で作ったもの、と考えると分かりやすいでしょう。
マスコットは素材ではなく役割で決まる言葉
マスコットは、幸運のお守りや団体の象徴という「役割」を表す言葉で、素材や作り方は決まっていません。3つの言葉の違いを並べると、次のようになります。
| 言葉 | 何で決まるか | 例 |
|---|---|---|
| マスコット | お守りや象徴という役割 | 球団マスコット、マスコットキーホルダー |
| ぬいぐるみ | 布と綿という素材 | テディベア、ぬいぐるみキーホルダー |
| 人形 | 人の姿という形 | ひな人形、こけし |
迷ったときは、何でできているかを言うならぬいぐるみや人形、何のためにあるかを言うならマスコット、と考えると整理できます。
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マスコットキャラクターとゆるキャラなどの違い
マスコットキャラクターは企業や団体の象徴として作られたキャラクター全般で、ゆるキャラはその中で主に地域のPRから広まった呼び名です。イメージキャラクターは、辞書の上では広告に出る実在の人物を指します。
マスコットキャラクターは団体の顔になる存在
マスコットキャラクターは、マスコットの2つ目の意味にあたり、企業や自治体、スポーツチーム、学校などが自分たちの象徴として作るキャラクターです。広告やイベント、グッズに登場して、名前や活動を覚えてもらう役割を担います。
不二家のペコちゃんは、1950年に店頭人形としてデビューした企業マスコットの古い代表例です。人形という「物」から始まり、キャラクターとして親しまれるようになった点で、マスコットの2つの意味がつながっています。
ゆるキャラは地域のPRから広まった呼び名
ゆるキャラは「ゆるいマスコットキャラクター」を略した言葉で、名付け親はみうらじゅん氏です。2004年の著書『ゆるキャラ大図鑑』で広く知られ、多くは自治体や地域イベントのキャラクターとして生まれました(ニッポニカ)。
全国のキャラクターが人気を競った「ゆるキャラグランプリ」は、公式サイトによると2011年に始まり、2020年で役目を終えています。みうら氏自身も、自治体から「うちのキャラはゆるくない」と叱られたことがあると語っているので、相手の公式な呼び方に合わせると安心です。
イメージキャラクターは本来は実在の人物
イメージキャラクターは image と character を組み合わせた和製英語です。辞書では、企業や商品を象徴するのにふさわしい人で、広告にいつも登場してイメージづくりをする人と説明されています。
ただ実際には、作られたキャラクターにも使われ、ニッポニカのゆるキャラの項目もご当地キャラを自治体などのイメージキャラクターと書いています。人物ならイメージキャラクター、作ったキャラクターならマスコットキャラクターと呼ぶと、誤解が少ないでしょう。
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身近なマスコットの種類と例
マスコットは、スポーツ、地域や企業、昔ながらの縁起物と、身の回りのいろいろな場面で見られます。代表的な例を知っておくと、2つの意味の違いもつかみやすくなります。
スポーツチームや大会のマスコット
スポーツでは、チームの象徴としてマスコットを置くのが定番です。Jリーグはクラブのマスコットを対象にしたファン投票「マスコット総選挙」を2013年から2023年まで開き、最後の2023年は横浜F・マリノスのマリンが1位でした。
大きな大会のマスコットもあります。東京2020大会のマスコットは、全国16,769校の小学生が学級ごとに投票して選んだもので、大会史上初の試みでした(広報東京都・2018年4月号)。
地域や企業のマスコットキャラクター
地域のマスコットキャラクターで特に知られるのが、熊本県のくまモンです。熊本県によると、民間企業などが売ったくまモンを使った商品の売上(推計)は、2025年の1年間で1,502億6,169万円にのぼり、8年連続で1,500億円を超えました。
くまモンは、熊本県に登録して利用を申請し、許可を得た事業者が商品に使えるしくみです。企業でも、先に挙げた不二家のペコちゃんのように、長く親しまれているマスコットキャラクターがあります。
招き猫やお守りも昔ながらのマスコット
1つ目の意味に立ち返ると、日本の昔ながらの縁起物もマスコットの仲間です。世界大百科事典は、招き猫や宝船を日本の伝統的なマスコットとして挙げています。
西洋ではウサギの足やカウボーイの蹄鉄が幸運のしるしとされ、日本では車に付ける交通安全のお守りのような守り札がその役割を担ってきました(ニッポニカ)。カバンに付けた小さなぬいぐるみを「お守り代わり」にする感覚も、この意味の延長にあるといえるでしょう。
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キャラクターをマスコットのグッズにするときの注意
自分たちのキャラクターをぬいぐるみやキーホルダーのマスコットにするなら、作る前にキャラクターの権利と、子どもに渡すときの安全の決まりを確かめておきましょう。
キャラクターの権利が自分たちにあるか確かめる
キャラクターの絵の著作権は、描いた人に生まれるのが原則です。外部のデザイナーに頼んで報酬を払っても著作権は原則として移らないと文化庁は案内しており、ゆずってもらうなら契約書に書いておく必要があります。
形を変えて作り直す権利(著作権法27条)と、作り直したものを使う権利(28条)は、著作権をゆずる契約で特に書いていなければ、描いた側に残ると推定されます。ぬいぐるみやキーホルダーにする予定があるなら、その点も契約に含めましょう。他人のキャラクターや実在の人物を、許可なくマスコットにするのは避けてください。
名前や絵を長く使うなら商標登録も考える
キャラクターの名前や図柄を自分たちだけで使い続けたいなら、特許庁への商標登録も検討しましょう。日本は先に出願した人に登録を認める「先願主義」で、登録せずに使っているうちにほかの人が似た商標を先に登録すると、こちらが権利の侵害になるおそれもあります。
商標は使う商品を指定して出願するので、ぬいぐるみやキーホルダーに使うなら、区分を特許庁の案内や弁理士に確かめておくと安心です。
子どもに渡すなら年齢ごとの安全の決まりを確かめる
子どもに渡すマスコットは、相手の年齢で関わる決まりが変わります。3歳未満向けのおもちゃは、2025年12月25日以降に製造・輸入されるものから、国の基準への適合と、「子供PSCマーク」や対象年齢などの警告表示が必要になりました(経済産業省)。作る・輸入する事業者には、国への届出も求められます。
6歳未満の子どもが遊ぶぬいぐるみは、基本的に食品衛生法の「指定おもちゃ」の決まりの対象です。業界のSTマークの基準もあるので、配る相手の年齢を先に決め、どの決まりに当たるかを制作会社と確かめておきましょう。
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RONECTでマスコットを作る場合
株式会社RONECTは、オリジナルぬいぐるみやマスコットキーホルダーなどを手がけるOEMの制作会社で、ぬいぐるみは100個から注文できます。キャラクターの絵をもとに、完成イメージの作成から国内への納品までをまとめて任せられるのが特徴です。
完成イメージをAIで無料で作れる
RONECTでは、AIを使った完成イメージ画像の作成を無料で行っています。キャラクターの絵を渡せば、サンプルを作る前にマスコットになった姿を確かめられます。
社内や仲間に「こんなマスコットになります」と画像で見せられるので、話し合いも進めやすいですよね。なお、AIの画像はあくまで完成イメージのため、実際の製品とは形や色が異なる場合があります。
キーホルダー型のマスコットも相談できる
カバンに付けるマスコットキーホルダーも、RONECTが手がけるグッズの1つです。サイズや生地、刺繍、綿の量、付属品、パッケージまで、予算とのバランスを見ながら提案してもらえるので安心です。
ストラップやカラビナと組み合わせた制作事例もあります。キーホルダー型のマスコットの仕様や作り方は、オリジナルぬいぐるみキーホルダーの作り方の記事で詳しく紹介しています。
日本人の担当者が工場とやり取りする
RONECTでは、中国語に対応できる日本人の担当者が、中国の提携工場と直接やり取りする体制です。中間の業者を通さないので余分な費用を抑えられ、細かな修正の希望も中国語で工場に伝えられます。
制作期間の目安は、サンプル約2週間、量産約30〜40日で、全体では約2〜3か月です。仕様や修正の回数、数量、輸送の状況で前後します。イベントや記念日に配りたい場合は、早めに相談しておくと安心でしょう。
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まとめ
マスコットは、幸運を呼ぶお守りとして身近に置く物と、チームや企業の象徴になるキャラクターの2つを指す言葉です。ぬいぐるみや人形が素材や形で決まる言葉なのに対し、マスコットは役割で決まるので、「ぬいぐるみのマスコット」のように重ねて使えます。
自分たちのマスコットを作るなら、まずキャラクターの権利と、渡す相手の年齢を確かめましょう。
株式会社RONECTでは、AIによる完成イメージ画像の作成から国内への納品まで、日本人の担当者がマスコットやぬいぐるみの制作をサポートしています。お気軽にご相談ください。
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この記事の出典
- コトバンク「マスコット」(デジタル大辞泉・日本国語大辞典・世界大百科事典・日本大百科全書ほか)
- Dictionary.com「mascot」
- コトバンク「縫い包み」
- コトバンク「縫いぐるみ」
- コトバンク「人形」
- コトバンク「ゆるキャラ」
- コトバンク「イメージキャラクター」
- 本の話(文藝春秋)「「ない仕事」を作るには。画期的ビジネス書(?)の登場(後編)」(2015年11月26日)
- ゆるキャラグランプリ公式サイト「ゆるバース」
- 不二家「ペコちゃん・ポコちゃんのプロフィール」
- Jリーグ公式(マスコット総選挙2023の結果、2023年2月11日)
- 広報東京都 2018年4月号
- 熊本県「くまモン利用商品の売上高」(2026年5月20日発表)
- 熊本県「くまモンイラスト・くまもとサプライズロゴ利用の手引」
- 文化庁「誰でもできる著作権契約マニュアル」
- e-Gov「著作権法」
- 特許庁「商標制度の概要」
- METI Journal ONLINE(乳幼児用玩具の新しい規制、2025年9月16日)
- 厚生労働省「指定おもちゃの範囲等に関するQ&A」
- 日本玩具協会「STマーク(ST制度)」








